大きな池のある小さな家

もう今はなくなってしまった古い家の話です。

私の祖母は大きな池のある一軒家に住んでいました。
小さな家に対して、立派すぎるほど大きな池!
その大きさは、子ども心にも違和感を感じるほどでした。

その池は祖父ご自慢の池。早く亡くなってしまったので、私は直接会った事は無いのですが、祖父の趣味が鯉を飼うことがだったそうです。

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確かに、私が子どもの頃には、池を何匹もの鯉が気持ち良さそうに泳いでいました。

祖母の住んでいた家の縁からは、鯉がよく見えました。よく祖母と二人並んで、縁からパンクズを投げ入れました。鯉はエサが足りているのか、あまり興味を示しませんでしたが。
ちなみに、母は鯉が苦手であまり寄り付きませんでした。

その家の2階から池を見下ろすと、何とも言えない不思議な気分になったことを覚えています。

私の記憶の中では御線香の香りもセットです。それくらい祖母の家は、いつも御線香の香りがしていました。

祖母が亡くなり、結局、その家が壊されることになった時に私が1番に思ったのはあの鯉はどこに行くのだろうということです。

小さな家に不釣り合いなほど立派な池。立派過ぎる鯉達。

結局、当時何匹残っていた鯉は祖父の鯉仲間が引き受けてくれたと言うことでした。立派な池はもうありません。埋めてしまった、ということです。
池の為に更地にする費用が多くいったとかで、父が嘆いていました。

祖母の家のあった土地には、今は現代風のお家が建っています。もし私が家を建てるなら、あんな家がいいなと思わせるようなあっさりとしたシンプルな家。
白い壁で庭には、綺麗に配置された色とりどりのお花。

もう、あの家はありません。
でも、私が祖母の家を思い出す時には池も鯉も思い出します。縁に並んでスイカを食べたことも。御線香の香りも、会った事のない祖父の事も。

家って、不思議だなぁと思います。

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